株式投資と読書 資本主義社会で生きる知恵と知性

株式投資と読書。株式投資を実行する上で重要な投資哲学をつくりあげ、磨き上げていくために書籍の中から賢人の思考回路や知恵又は株式投資の初心者が知っておくべき大事なコトを抽出しています。投資哲学や思考・知恵は読書から作られます。
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株式投資と株式会社と資本主義





臆病者のための株入門
橘 玲
株式会社文藝春秋

株式というのは、会社(船)の所有権をバラ売りしたものである。
だがこの権利には、大きな特典がついている。
会社がつぶれても、船が嵐で難破しても、どのような不測の事態が起きたとしても株主は出資額以上のお金を弁済する必要はないのだ。

この「有限責任」の約束があるから、みんな安心して株を買える。
何しろ損は限られているが利益は(理屈の上うえでは)無限大、というおいしい話なのだ。

こうして、アイデアと野心しかない無一文の若者でも、事業のための資金を集め、市場という大海原に乗り出していくことが可能になった。
たとえ失敗しても、損は株主が背負ってくれる。
株式市場とは、損を薄く広く分散させるためのシステムなのだ。

ところで、ここには資本主義のもうひとつの秘密が隠されている。

たとえばあなたが、1隻の船に全財産を投じるのではなく、資産を10等分してぜんぶで10隻の船に出資したとする。
このような分散投資が可能になるのは、船の所有者が小口でバラ売りされているからだ。
「これなら1隻た2隻、嵐で沈んだってなんとかなるだろう」と、あなたはほっとひと息つく。
それから、こんなひとり言をつぶやいたりしないだろうか。
「損したって知れてるんだから、どうせならドカーンと一発あててもらいたいもんだ」
船主がそのつもりなら、船長や乗組員も大賛成だ。
「どうせ生命をかけてるんだ。ちょっとくらいあぶない橋をわたっても、国に帰れば一生安楽に暮らせるくらいの大儲けを狙おうぜ」

株式会社というと「有限責任」が強調されるけど、いちばんのポイントは、損を限定することでみんなを冒険的にすることなのだ。
こうして大航海時代の船乗りたちは、七つの海をまたにかけ、だれも見たことのない「新大陸」を目指した。

この冒険を、経済学では「イノベーション」という。
株式会社=資本主義は、ひとびとをイノベーションに駆り立てる仕組みだからこそ、わずか四百年のあいだに科学技術を急速に発展させ、人類の経済規模を爆発的に拡大させたのだ。





ウォール街で勝つ法則 株式投資で最高の収益をあげるために





ジェームズ・P・オショーネシー著
パンローリング株式会社



本書の分析結果は、上げ相場で有頂天になっている投資家、下げ相場でうなだれている投資家どちらに対しても示唆に富んだものである。
著者は言う。優れた投資手法を知っていることと、実際に金儲けをすることとは別のことだ、と。
どんな投資戦略にも市場に勝てない時期はある。
そんなときでも、「一貫して、辛抱強く、あたかも奴隷であるかのように、ひとつの投資戦略に従うことのできる能力」こそが、長期的に市場を上回る成果を上げる秘訣だ、と。
これは、いわゆる「プロ」の運用者にとっても耳の痛い話である。
組織に属していれば、不調な時期において採用している戦略の変更を求められることは珍しいことではない。
それに屈することなく手法を守り続けることは(組織人として)大変に難しい。
しかし、戦略に致命的な欠陥を発見したのでないかぎりは、長期的妥当性を説明し忠実に実行し続ける、というのがプロとして大切な資質であると本書は語っている。
本書において最も有効なバリュー指標とされているPSR(株価売上倍率)であるが、この戦略とて2年続けて相対リターンがほかの戦略を下回ったことがある。
本書で示した長期間にわたる投資成果を見ている読者なら、2年程度の負けなぞ十分耐えうると考えられるかもしれない。
しかし、リアルタイムでマーケットに携わっている場合の2年間というのは短い時間ではない。
特に別の戦略が(それが過去に負けていた戦略であっても)市場を大きく上回っていれば、なおさら「今回はマーケットが変質したのだ」という思いに駆られ、「ほかの投資手法に鞍替えすべき」という誘惑に勝つのは容易ではないだろう。
しかし、著者は繰り返し言う。
歴史はけっしてそのままの形では繰り返すことはないが、同じような種類の出来事は繰り返し起こり続ける、と。






コンテンツ
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一貫して賢明な投資戦略を用い続けることが長期的に市場で勝つ唯一の方法である
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書籍本文からの引用は記事中の

の中に記載しています。